最近よく、一時帰休という言葉を耳にしますよね。
ニュースでも、何かと話題になっています。
みなさんの会社は、一時帰休をしていますか？
会社に勤めていても、前まではあまり馴染みのない言葉でした。
しかし、最近は、新型コロナウイルスの蔓延により、かつてない経済の停滞を見せている中で、企業が経営に苦しむはめになり、この一時帰休という言葉は、会社員にとって、身近なものになりました。
一時帰休期間は、給与の補償があることは、ご存じかと思います。
しかし、100％ではありません。
60％以上です。
しかし、思いませんか？
60％以上の給与で生活は厳しい。
なら、100％支給される有給休暇の方が、従業員側からするとお得じゃないか！と。
そもそも、一時帰休の期間に、有給休暇は使えるのでしょうか？
有給休暇が使えるとするならば、何か条件はあるのでしょうか？
少しでも収入を減らすことのないように、この状況を賢く乗り越えたいですね。
一時帰休の時に有給休暇は使えるの？何か条件はあるの？
出典：https://mynavi-agent.jp/knowhow/limited_company/
60％以上手当が支給される一時帰休中の休業手当と、100％給与が支給される有給休暇を比較してみてください。
当然100％支給される有給休暇を、取りたいと思う人がほとんどだと思います。
しかし、残念ながら、「一時帰休中の有給休暇の取得はできません。」
会社が一時帰休を宣言した後に、従業員から有給休暇の申請を持ってこられても、会社側は、申請の受け付けを拒否することができるのです。
では、一時帰休と有給休暇は同じ休みなのに、なぜ有給休暇にできないのでしょうか。
まず、有給休暇の取得条件をおさらいしましょう。
有給休暇はもともと、「労働義務があること」を前提に、それを免除するというものです。
しかし、一時帰休は、会社側が、会社をストップさせるという宣言をしているので、そもそも従業員に、労働義務がないという捉え方なのです。
免除の対象となる労働義務がないのであれば、有給休暇の定義に準ずることができません。
シンプルに考えると、休日ということですね。
休日に有給休暇を取りたくても、取れないのです。
これは、雇用形態（正社員、契約社員、パート、アルバイトなど）に関係なく、適応されるものです。
会社都合なのに、100％支給の有給休暇に、してくれないなんてひどい！
と思うかもしれませんが、会社側がこの場合の有給休暇を拒否することは、違法でもなんでもないので、しっかり理解をしましょう。
そもそも、一時帰休の状況を考えると、会社は経営が厳しく、会社を一時的にストップさせたり、縮小したりするわけですから、それで、100％の給与を支払わなくてはいけない有給休暇を受け入れていたら、本末転倒ですよね。
一時帰休にしたとたん、従業員全員が有給休暇の申請をしてきて受け入れたら、ただでさえ厳しい状況なのに、余計経営は傾いてしまいます。
赤字まっしぐらになってしまいますね。
少し考えればわかりそうなことですが、収入が減るという現実を目の当たりにすると、少しでも収入を確保したいと考えてしまうのは、自然のことですよね。
一時帰休期間中、有給休暇が使える例外はあるの？
出典：https://q-b.co.jp/about/outline/
一時帰休期間中の有給休暇への代替は、できないと紹介しました。
しかし、例外もあります。
それは、「一時帰休の宣言前に有給休暇申請を出していた場合」です。
前々から、有給休暇の申請を出して承認されていた分は、そのあとにその日が、一時帰休の期間に被ってしまっても、そのまま取得することができるのです。
そして、この場合の有給休暇申請は、会社側は取り消すことができません。
会社側が取り消すようなことがあったら、しっかり抗議する必要がありますね。
一時帰休を見越して、あらかじめ有給休暇の申請を出すことは、不可能だと思います。
この例外は、偶然時期が被ったという、ラッキーな場合ですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
・一時帰休の期間中は、有給休暇にすることはできない！
・有給休暇は労働義務がありことが原則なので、一時帰休はその条件に当てはまらない！
・一時帰休宣言が出る前の有給休暇なら、一時帰休中でも取得できる！
有給休暇がたくさん残っていて、使いきれる気がしない。
このままでは、無駄にしてしまう。
捨てることになってしまう。
そういう方は、たくさんいると思います。
その場合、一時帰休という期間に、有給休暇をあてはめたくなりますよね。
しかし、取得はできないということが分かった以上、100％支給されると思っていたところからの落胆などを、感じることがなくなりそうですね。
今まで直面しなかったであろう経験をしているかたは、会社がどういう状況なのか、どんな手当が受けられるのか、どのくらいの保証があるのかなどが分からず、言われるがままになっていることも、あるかと思います。
しかし、こういうイレギュラーな時だからこそ、自分の置かれている状況をしっかり把握し、損をすることないように知識を付けることが、必要となってきそうですね。
