一時帰休を実施している会社が多い現状。
会社全体というより、一部の部署や人が対象になっている場合が、多いように感じます。
その場合、もちろんいつも通りに働いている従業員もいますよね。
そうなると、気になることがあります。
一部の人は一時帰休、一部の人は残業している現状。
これは、法的にいいのだろうかと。
一時帰休対象以外の人は、残業をしてもいいのだろうか。
何か、条件はあるのでしょうか。
慣れない状況で無意識で法に触れていないかなど、そわそわした気持ちを解決していきましょう。
一時帰休の対象以外の人は残業をしてもいいの?条件はあるの?
出典:https://snabi.jp/article/54
会社全体を一時帰休とする場合もあれば、稼働率が低くなってしまう部署のみや人のみを、一時帰休対象にする場合もあります。
その場合、会社には、通常通りに働いている人もいます。
その従業員たちは、残業しても問題はないのでしょうか。
一時帰休をしているのに、残業をしている人もいる。
矛盾しているように感じますが、
「一時帰休の対象以外の人が残業をしても、問題はありません。」
そして「特に残業をするにあたり、条件などはありません。」
一時帰休は、労働基準法で言う休業ですが、会社が平均賃金の60%以上の休業手当を従業員に支払えば、合法化されます。
一時帰休は、あくまでも一時帰休をしている人に関係することなので、他の従業員には、関係ありません。
なので、通常労働をしている従業員が、定時で帰ろうと残業しようと、何にも関係ないことなんですね。
しかし、会社が国から助けてもらう助成金については、関係してくることもあるので、助成金を申請する場合は、しっかり確認する必要がありそうです。
怠ると、不正受給になりかねないので、気を付けましょう。
一時帰休と一時解雇の違いはなに?
最近よく聞く、一時帰休という言葉ですが、その他にも一時解雇、という言葉もよく聞くようになっていませんか?
雇われの身としては、どちらもあまり聞きたくない言葉ではありますが、よく耳にするようになってしまった現状は、とても残念ですね。
では、この2つの言葉の意味は、どんな違いがあるのでしょうか。
基礎的なことですが、今一度整理してみましょう。
①一時帰休
会社が、経営不振などで仕事量を減らさなくてはいけない状況になり、従業員を一時的に休業させるものです。
一時帰休中は、会社は従業員に、平均賃金の60%以上の給料を支払わなければなりません。
一時帰休をすることは、経営状況が悪いと従業員に公開しているようなものなので、決していいイメージを持たれないものです。
会社側は、リストラや賃金カットを防ぐため、従業員を守るための苦肉の策として行われています。
一時帰休の期間や対象者、60%以上の賃金については、労働基準法内で会社が決めることができます。
②一時解雇
レイオフとも呼ばれます。
一時帰休と言葉は似ていますが、内容は全く異なります。
一時解雇は、賃金の手当てはなく、雇われていた人は給料がゼロになってしまいます。
そして、いつ再雇用されるかもわからない状態になります。
一時解雇になった場合、再就職先を探しに行ってしまう従業員が多いため、現在の日本では、実施が難しいとされています。
現在、新型コロナウイルスで厳しい会社は日本だけでなく、海外の会社も同様の状況です。
海外の場合は、日本と違い、一時解雇が行われることが多いですね。
そして、同じ解雇ですが、完ぺきなリストラとは、全く異なるものとなります。
一時解雇は、あくまでも経営先行きがよくなったら、一時解雇した従業員を再雇用するものです。
しかし、一時解雇された従業員は、のほほんと待っていることはできません。
なぜなら、一時解雇の期間は、法律で定められているものではないからです。
会社の状況が悪いままなら、一時解雇の期間も必然的に伸びるという、従業員にとっては不安定な日々が続くことになってしまいますからね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
・一時帰休中でも通常業務をしている従業員が残業をしてもいい!
・残業するにあたっての条件もない!
・一時帰休は、平均賃金の60%以上が保証される!
・一時解雇は、給料はゼロになり、いつ再雇用されるかはわからない!
一時帰休は、あくまでも一時帰休の人が対象のため、通常業務の人の就業に関しては、なんの関りもないことが分かりました。
会社側としては、一時帰休の部署の分も、その他の業務で補填をしなくてはいけないなど考えがあると思うので、安心したのではないでしょうか。
一時帰休は、会社にも従業員にも厳しいものであります。
しかし、従業員は、会社は従業員を守るために一時帰休という選択をした。
休業手当を平均賃金の60%以上支給してもらえるということに、感謝をしなくてはいけないと感じます。
そして、会社側は、一時帰休という厳しい状況を従業員に強いてしまっているにも関わらず、会社を離れず従事してくれる従業員に、感謝をしなくてはいけないと感じてしまいますね。