岡山県津山市北部の阿波地区では、冬になると積雪がとても多い地域になります。
高齢や一人暮らしなどで灯油を買いに行くのが難しい家庭に、予め灯油を配置しておき、使用した分だけ料金を支払ってもらう生活支援の実証実験という新たな試みを始めました。
地区住民でつくる「あば村運営協議会」などが昨年6月から実施買い物支援の一環として初の試みということです。
事前に登録した各家庭に小型ポリタンクをいくつか用意して置き、協議会メンバーが週1回程訪ねて、空になった容器を満タンのものと交感するという仕組みです。
配達料は無料で、使用料に応じて1ヶ月分ごとに料金を支払う仕組みになっているようです。
過疎地域の取り組み
現代社会は、少子化と超高齢社会という現実の世界であり、核家族というのも遠い昔の話で過疎化が進み続けて、首都圏などの都市部に人口が密集している社会となっています。
国も地域活性化の為に各自治体に対して活性化を図れるよう色々な政策を編み出していますが、現実問題として全く進んでいないと言えるでしょう。
地方に都市における高齢社会の問題を真摯に受け止めて早急な対策を求められています。
自治体や地域住民、社会福祉協議会がそれらの問題について積極的に取り組みを行っています。
今回、灯油を事前に用意して使用した分だけの料金を支払うという画期的なアイデアであると感じています。
降雪地帯の高齢者にとってどれだけの需要が見込まれるのでしょうか?自宅のそばのガソリンスタンドにも足を運ばなくていいですし、転倒リスクという負担も軽減されます。
また、重たいガソリンタンクを持って歩行しなくていいのは、高齢者の身体への負担も減ることに繋がります。
「地域で支えあう」ことの大切さを、「地域社会の中で生きる」という「生きた福祉」というものをとても感じさせられます。
地域住民で支え合う温かさ
大都市圏では、人口密度が集中しすぎ何処も「人」で溢れかえっています。
また、核家族世帯が多く地域との交流も地方都市と比べて活発ではありません。
しかし、地方都市では、過疎化が加速していますが「支え合うというものの大切さ」「温もり」ということを感じます。
現代社会における課題でもありますが、地方都市、地方自治体から学ぶべきものはかなり重要ではないのでしょうか?
「人と人とが支え合って生きる」ということは、若い世代にとって学ばなければいけません。
大都市圏では、「欲しいものは直ぐに手に入る」「仕事をしたければいつだってできる」という当たり前の感覚になってしまいます。
ですが、「何でも手に入って当たり前!」という感覚は、時には人を麻痺させてしまう恐れがあり、注意が必要だと感じます。
「助け合って生きる」ということを覚えなければいけません。
生きるということ
人は、産まれてから成長するに従って大きく育ち・学び、自立した生活を営んでいきます。
しかし、歳を重ねる毎に身体的な能力が低下していくことも事実です。
地域社会の中で生きるということは、地域の人たちと交流し支え合いながら生きるということです。
過疎化した地域においても、残された人たちで協力し合いながら生きていかなければなりません。
今回の新しい取り組みによって、「地域との連帯感」「地域との交流」「地域の輪」というものが生まれて各地に広がっていくことでしょう。
そういうものを「創り上げる」ということが、超高齢社会を迎えた現代社会において必要な取り組みとなってくることでしょう。
また、交流していくことで「会話」が生まれ、共通の趣味や興味関心から「楽しみ」「生き甲斐」を見出して、生活の幅が広がっていくかもしれません。
自治体や企業も共に連携して新しいサービスを生み出すことは、地域の活性化にも期待できます。
地方こそ日本の国を支える源
我々、若い世代がこれから生きていく為に必要なことは、「地方にこそ日本を支える源がある」ということを忘れてはいけません。
農業、水産にしても地方の力があってこそ、大都市圏に物資が届いて生きていけていることを学ばなくてはいけません。
また、歴史を辿っていくと、国を支えている源流が地方都市にあることを物がっています。
これからの時代を生き抜いていく為には、地域の活性化が図られなくてはいけない世の中になってきています。
最後にまとめ
今一度、地方の取り組みから学んでサービスの在り方、仕組み、重要性を紹介し我々の生活にも取り入れてみてはどうでしょうか?
より、新サービスや制度、政策も見直されて便利で「安心」した日常生活が送っていけるのではないでしょうか。
これから、冬になって日本海側や山岳地帯では、雪が積もって外へ出かけることも大変な季節になります。
反面、カニや魚の美味しい季節でもあり、各地の漁港の水揚げも競い合っています。
美味しい味覚を食べに時間を見つけて地方へ足を運んでみたいですね。