奈良少年刑務所!ホテルに生まれ変わる!重要文化財の監獄!

2018年3月に閉鎖になり、2020年をめどに全国初の「監獄(かんごく)ホテル」として生まれ変わる事となったのは、奈良市の旧奈良少年刑務所です。

この旧奈良少年刑務所は国の重要文化財に指定されている。

明治41年(1908)に建てられた建築物である。


中央の看守所から放射状に延びる5つの収容棟が特徴的な赤れんが造りの建物は、司法省(明治41年当時)に勤めていた建築家の山下啓次郎氏が設計した「5大監獄(千葉、金沢、奈良、長崎、鹿児島)」のうち、現存している刑務所として最後まで使われていたのが奈良監獄の建物である。

建築物としての価値は重要文化財指定になっていることからもわかるように、風格と威厳ある当時の姿を今も残している。

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改修前の見学会、当時のままの貴重な姿に約10000人訪れる。

一般に刑務所の中を知る事は稀である。

テレビや映画の世界であって、実際に目のすることは皆無であろう。

ここは世間とはかけ離れた所であるから、どのようになっているのか興味津々の見学者であった事と想像出来る。

先だって行われた見学会は勿論無料である。


今後は民間運営になり史料館やホテル開設にあたり、入場料はもちろん有料の施設となる。


改修前の「刑務所」という本当の姿が見られる機会はたぶん一度きりである。

「独房(どくぼう)」といわれる部屋は約5平方メートル(畳でいえば3.23帖くらい)の広さだと初めて知った。

その3帖のスペースに受刑者の生活のすべてがこの中で成り立つように造られているのだ。

もちろん、3帖の部屋にはトイレも含まれている。

見学者は、受刑者が作業する実習場など職員の案内で見て回ったという。


このような見学会は実に貴重な経験である。


「少年刑務所」しかも明治に建てられた重要文化財の建築物である。

外観は見る事は出来ても、中に入ってみる事は、普通は経験できる事ではないのです。

訳あって「入らなければならなくなった人」又は施設関係者もしくは職員とかでなければ入る事も中を伺い知ることもないのだから。

この見学会があることを県外の人は知らなかったのは、奈良市だけの情報だったのだろうか。

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「監獄ホテル」誕生に向けて民間企業グループに運営委託される。

「監獄ホテル」という呼び方は相応しく無いかも知れない。

改修すれば中はちゃんとした内装になるだろうし、設備も整うのである。

元監獄ではあるけれども、どこかの国の悲惨な場所ではないことは確かである。

「旧奈良少年刑務所(奈良監獄)」は奈良の観光名所「東大寺」からほど近い丘の上に佇んでいる。


建築家の山下啓次郎が手掛けた5大監獄の一つで、ロマネスクを基調とするレンガ建築である。


竣工から100年あまりの時を経ても威厳と美しさは衰えることはありません。

2018年8月以降に民間運営に移行して、2018年11月23〜25日の3日間に行われる「奈良赤レンガフェスティバル」が本格的な改修工事前の最後の完全公開となります。

2019年10月からは史料館運営を開始する予定であり、刑務所としての歴史を伝える史料館の開設も楽しみである。

そして、2021年春から我が国初めての「監獄ホテル」の運営を開始する予定となっている。


2018年11月の3日間は様々なイベントが開催される予定である。


行くことが可能な方はこの3日間を逃さぬように。

当時を偲ぶ事が出来る、完全公開は最初で最後となる。歴史的な価値とここで「受刑者」が更生の日々を過したのかが偲ばれることだろう。

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売却価格は6000万円、大改修には150億が見込まれる予定。

「ソラーレ」は東京都港区芝に本社を構える、平成元年創業の会社である。


国内・海外の宿泊部門や売店、料飲部門、浴場やスパの運営などアセットマネジメント、フランチャイズ運営する企業である。


代表を退くにあたり、関係企業の情報によると、ソラーレ側はこのプロジェクトに想定した利益が見込めないとして代表を退くだけではなく、グループからの撤退も予想されるとのこと。

定かではないが極めて真実味のある情報ではある。

他のホテル運営会社が名乗りをあげるか、わからない状況ではあるが、後任の代表は住友商事が名前を挙げられている。

出足をくじかぬようにスタートしてもらいたい。

確かに、耐震工事や部屋の改修など多額の費用はかかるが、地理的な事や建物の価値もあり、活かせば生きる物になると思うのは素人考えであろうか。

専門分野のソラーレには勝算はないと決めてしまったのだろうか。

再生後は、観光コースにも取り入れられるであろうし、ホテル開業の折にも利用する人も多くいることを期待している。


100年を超えた建築物はその古い佇まいに意味がある。


潰して建替えたのでは意味はないのです。

改修に費用はかかっても、保存しつつ活かす判断をしてこそ、守られる歴史の全てが、民間運営に託された使命と意義だと思う。


公的に維持管理するには活かし切れないものを、民間運営にすることでノウハウを得られ、活用法も拡がる。


なににしても観光の目玉となって、奈良に新しい名所が出来ることを願うものである。

ホテル開業の折には是非とも宿泊施設として利用したいと考えている。

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